
皆様は「自動車特定整備事業」という資格をご存じでしょうか?
ひと言で言うと「自動車特定整備事業」は、国土交通省の管轄のもと、一定の技術力と設備を備えた整備工場に対して認証される制度です。
この「特定整備」は、かつての「分解整備」に代わる制度で、2019年に制度が改正され、自動運転技術や先進運転支援システム(ADAS)に対応するために新たに創設されたものです。
要するに、国(運輸局)が「この工場は法律に基づいた技術と設備を備えていますよ」とお墨付きを与えている証拠です。
お客様に安心してお車をお預けいただけるように、当社では2024年に取得をいたしました。
最新のお車の車検や点検及び整備もどんとお任せ下さい!
「自動車特定整備事業」で認められる整備内容

自動車特定整備事業(以下、特定整備)の認定を受けると、次のような整備を行うことが可能です。
1. 従来型の分解整備
・エンジン、トランスミッション、ブレーキなどの分解修理
・サスペンションや駆動系の重要部品の修理・交換
これらは、これまでも必要であった車の「安全・走行に関わる重要部分」の整備が対象です。
2. 電子制御装置整備(新設)
近年のクルマはカメラやレーダーなどで周囲を認識し、自動でブレーキをかけたり、車線を維持したりする機能を持っています。
これらの「電子制御装置」を整備・調整するには、専門知識と設備が必須のため、国家による認証が必要となりました。
自動ブレーキシステム
自動ブレーキシステムは、車両に搭載されたカメラやレーダーを使用して、前方の障害物や車両、歩行者などを検知し、ドライバーの操作なしにブレーキを自動で作動させる安全装置です。通常は衝突の危険が高まった際に警告を発し、ドライバーが反応しない場合に自動的にブレーキをかけることで事故を回避または被害を軽減します。特に市街地走行や渋滞時に有効で、近年では多くの車種に標準装備されつつあります。このシステムは事故防止だけでなく、保険料の割引対象になることもあり、安全性向上に大きく寄与しています。
レーンキープアシスト(車線維持支援装置)
レーンキープアシストは、車両が車線を逸脱しそうになったときに、警告やステアリング操作の補助によって車線内の走行を維持するシステムです。主にフロントカメラで道路の白線や黄線を検知し、ドライバーが意図せず車線からはみ出しそうになると警告音を発したり、自動的にハンドルを微調整したりして安全な走行をサポートします。高速道路や長時間のドライブでのドライバーの疲労軽減に役立つとともに、事故のリスクを大幅に低減する効果が期待されています。自動運転レベル2を支える基礎技術の一つでもあります。
アダプティブクルーズコントロール(前車追従システム)
アダプティブクルーズコントロール(ACC)は、従来のクルーズコントロールに加え、前方の車両との車間距離をセンサーで検知し、自動的に加減速を行う先進的な運転支援システムです。設定した速度で走行中、前車に追いつくと自動で速度を落とし、安全な距離を保ちながら追従します。前車が加速すれば、それに合わせてスムーズに加速するため、特に高速道路での長距離運転が楽になり、ドライバーの疲労軽減に貢献します。渋滞追従機能付きのモデルでは、停止・再発進も自動化され、さらなる利便性を実現しています。
ステレオカメラ、レーダー、LiDAR等の校正・調整(エーミング作業)
エーミング作業とは、ステレオカメラやレーダー、LiDARといった先進運転支援システム(ADAS)のセンサー類を正確に校正・調整する作業のことです。これらのセンサーはミリ単位の精度が要求され、バンパー交換やフロントガラス修理後にズレが生じると、システムが正しく作動しなくなる恐れがあります。エーミング作業は、専用のターゲットや計測機器を用いて、センサーが車両に対して適正な角度・位置に調整されるかを確認する重要な工程です。この作業が適切に行われていないと、事故回避支援システムが正常に作動しないリスクがあり、安全運転に直結する非常に重要なメンテナンスといえます。
「特定整備事業」認証を取得しているとできること

特定認証を取得していると、次のような整備・サービスが合法的・適正に提供できるようになります。
1. 最新車両のセンサーやカメラの整備・調整(エーミング)
バンパー交換後やフロントガラス交換後に必要なカメラの調整
最近の車は、前方のカメラで歩行者や車を感知して自動でブレーキをかけるなど、安全機能が充実しています。バンパーやフロントガラスにはこのカメラが取り付けられているため、交換した後はカメラの向きを正しく調整(エーミング)し直す必要があります。カメラの位置が少しでもずれると、正しく作動しないことがあるため、当社では専用の機械を使って、ピッタリ合わせる作業を行っています。大切なお車の安全機能を万全に保つための大切な調整です。
レーダーセンサーの角度調整
車が前方の車や障害物との距離を測るために使うレーダーも、正しい向きで取り付けることがとても大切です。ぶつけてしまったり、部品を交換したりした後は、レーダーが少しずれてしまうことがあります。そのままだと、ブレーキや車間距離を保つ機能がうまく動かなくなる恐れがあるため、きちんと角度を調整します。安心して運転していただくため、私たちが細かくチェックし、正確に直します。
ADAS装置の正確なキャリブレーション
ADAS(先進運転支援システム)は、車線をはみ出さないようにしたり、ぶつかりそうになったときに自動でブレーキをかけたりする、大事な安全機能です。このシステムに使われているカメラやセンサーは、取り付け位置が少しでもズレると正しく働きません。当社では、専用の機器を使ってミリ単位で精密に調整し、元通り正確に動くようにします。大切なご家族やご自身の安全を守るために、欠かせない作業です。
2. 自動運転・運転支援機能付き車両の修理
高度なドライバーアシストシステムを搭載した車両にも対応できる
最近の車には、自動でブレーキをかけたり、車線をキープしたりする便利な安全機能がたくさん付いています。こうした機能が付いた車は、修理の際にも特別な知識と技術が必要です。当社は国の認証を受けた工場として、こうした最新の車にも対応できる体制を整えています。万が一のトラブルでも、安心してお任せいただけます。
ハイブリッド・EV車両の電子制御システムの整備
ハイブリッド車や電気自動車は、普通の車とは違う高度な電気の仕組みを使っています。そのため、修理や点検には専門の資格を持ったスタッフと、特別な機材が必要です。当社では、高い技術と最新の設備を使い、ハイブリッド・EV車も安心してお預かりできる体制を整えています。大切な車の性能と安全を守るため、丁寧に対応いたします。
お客様に安心感をご提供
私たちは、お客様に安心してお車をお預けいただける環境づくりを何より大切にしています。
その取り組みの一環として、国土交通省・中部運輸局長より「自動車特定整備事業」の認証を取得しています。
この「特定整備事業」認証は、単なる整備工場としての資格ではありません。高度な技術力と設備を備え、さらに法令に基づいた厳格な基準をクリアした工場だけが認められるものです。
特に近年の車両は、自動ブレーキや車線維持支援システムといった先進運転支援システム(ADAS)を搭載しており、従来の整備技術だけでは十分とは言えません。これら最新技術を正しく整備・調整するには、専用の機器やミリ単位の精密な作業が必要不可欠です。
私たちは、バンパーやフロントガラス交換後のカメラ・センサーの調整(エーミング作業)や、レーダーの正確な角度調整、ADAS機能のキャリブレーションといった、より高度で専門的な整備にも対応できる体制を整えています。
お客様の大切なお車を、最新の安全性能を損なうことなく、常に最適な状態に保つこと。それが、私たちの使命であり、誇りでもあります。
また、ハイブリッド車や電気自動車といった次世代車両の電子制御システムに関する知識・技能についても、専門スタッフが最新のトレーニングを受け、確かな技術でサポートしています。
どのような車両でも、安心してご依頼いただけるよう、日々技術を磨き、設備をアップデートし続けています。
お客様に「この工場なら任せても大丈夫」と心から感じていただけるように。
私たちはこれからも、技術と信頼で、お客様のカーライフをしっかりと支えてまいります。
